第607回 TERIYAKI BOYZ「I still love H.E.R. feat.Kanye West」

I still love H.E.R.featuring KANYE WEST

I still love H.E.R.featuring KANYE WEST


前回(id:dmworldhh:20070213)のSPHERE of INFLUENCEDIAMOND IN THE ROUGH(DVD付)」を聴いたときも思いました。
私は日本と海外のラップには、大きな差がある、と。それは、言語の違いが大きすぎて仕方ないところも大きいです。
だけど、トラックメイキングなど、音に関する部分については、そう引けをとってはないと思っています。
しかし、SPHEREの曲もしかり、今回のTERIYAKI BOYZもしかり、ちょっとした違いというか、ズレはあるな、と感じました。


基本的には、TERIYAKI BOYZの音はあまり好きではありませんでした。
海外を意識した音作りは理解できますが、今ひとつ心には響きませんでした。


今回のTERIYAKI BOYZの「I still love H.E.R.」のプロデューサーは、なんとKanye West
アメリカで、今をときめくKanye Westですよ。
アメリカで一線引き気味のアーティストが、日本のアーティストとコラボレーションすることはあります。
しかし、第一線級のKanye Westがですよ。
小国・日本のアーティストとつながるなんて考えられないですよ。


結論を言うと、この曲は大好きです。
Kanyeは違うなあ、と思います。


こういうようなアメリカで最先端のトラックは、今後、日本にも輸入されることはあると思いますが、現時点では、このテのトラックは、日本語ラップではまだ少ないと思います。
だから、こういう曲を聴くと、やっぱり日本語ラップは遅れをとっているなと思ってしまいます。
曲の良し悪しとはまた別の話ですが、”流行”という観点で見れば、日本語ラップはまだまだだなと思います。


TERIYAKI BOYZ的には、自分たちの力(プロデュース)で押していきたいという思惑もあると思いますが、皮肉にも、私はKanye Westのプロデュースで「TERIYAKI BOYZいいな」と感じてしまいました。