第584回 ヨシピィ・ダ・ガマ『エネルギー革命』

※「はまぞう」を検索してみましたがありませんでした。ないのかな?


私は勝手に「究極の伏兵」と思っているGAMA。
ヨシピィ・ダ・ガマ名義でようやくソロ・アルバムをリリースしたのに、「はまぞう」にないとは。
いま「はまぞう」調子悪いのかな。


あのLAMP EYEに所属し、当然、名作「証言」にも参加しているのですが、どういうわけだかあまり目立っていません。
同じMCのRINO LATINA IIより目立っていないのはまだしも、DJ YASにすら知名度で負けているような気もします。


GAMAの声は個人的にすごくかっこよくて、ラップに向いていると思うし、事実、ラップも上手いと思うのですが、なぜか伏兵です。
まあ、これにはどういう事情があるかわかりませんが、ソロの作品はおろか、客演作品もキャリアの割に極端に少ないという背景はあると思います。


さて、ヨシピィ・ダ・ガマのソロ・アルバム『エネルギー革命』ですが、このアルバムもまた目立たない…
でも、目立たないからいいんですよね。
なんか、ふつーのアルバムなんですが、だからこそGAMAらしさも出ていると思うのです。
これは決して聴いて損をするようなアルバムではありません。良い作品です。
最小限でありながら、同時に最大限に魅力が引き出されたアルバムだと思うのです。


プロデューサーも意外に豪華ですし、各Skitには同じKAMINARI-KAZOKU.のG.K.MARYANや、YOU THE ROCK★TWIGYも参加していますし。
そもそもタイトル曲の「エネルギー革命」は、RINO LATINA IIがフィーチャリングで、プロデュースがDJ YASというLAMP EYE復活か!?と思わせる作品なのですが、これも地味なんですよねえ。
お馴染み48.9の作品も収録されていて、しかもDJ 刃頭のトラックが太くて、私は好きなんですが、48.9の作品も聴きなれてしまって、当初のインパクトはなくなってしまったのも事実。
また、「LIFE CRUISE」も好きなんですが、曲の時間が短いですし、女性コーラス(Rita)を起用するなら、もっと本格的にカラむのも聴いてみたかったなあと思いました。


なんか悪口ばっかり書いているような気が自分でもしていますが、そんなことはありません。
無難にこなしているからこそ、GAMAはいいのです。
案外、無難にこなすことも難しいですよ。
こういう目立たないけど、地味に結果をきちんと出している人は、どの業界でも必要だし貴重な存在だと思いますよ。


関係ないですが、LAMP EYE。本格的に復活しないんでしょうかねえ。