第344回 THE BT’-X「”地球史上初大作戦”misson.1」
- アーティスト: オムニバス
- 出版社/メーカー: インディペンデントレーベル
- 発売日: 2002/05/29
- メディア: CD
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かつて私は「これは誰もやったことないのでは?」と思い、いつか機材が整ったら密かにやってやろうと思っていたことがありました。
既存の日本語ラップの声ネタだけで、一曲作ったら面白いのではないか。
しかし、日本語ラップを集め始めてからほどなくして、あきらめたのを覚えています。
それは、THE BT'-Xの「”地球史上初大作戦”」に出会ったからです。2002年にリリースされた『HARLEM ver.1.0』に収録されていますが、生意気ながら「ああっ!先を越されたか…」と少しショックを感じたのを覚えています。
この曲はすでに発表されているいろいろなアーティストのいろいろな作品から声をサンプリングして、新たに編集してできている珍しい曲です。多くはNITRO MICROPHONE UNDERGROUND関連からサンプリングされています。しかも、やみくもに切ったり貼ったりしているわけではなく、ある程度は意味が通りますし、ご丁寧に韻まで踏んでいます。かなり多くのネタを拾っていますので、このネタの出所を全部調べるのはたいへんな労力が要ります。
THE BT'-Xによるバックトラックと拾ってきたネタだからかっこよくできあがっているのですが、これを面白おかしくしたのがコサキンの「意味ねえCD大作戦」です。
偶然にもどちらも「大作戦」ですが、モーニング娘。などのJ-POPからも切ったり貼ったりして珍文を作れば、一「お笑い」のジャンルとしても確立するのではないかと思っています。
もしかして、もういるのかもしれませんが。
冒頭も日本語ラップクラシック作品であるMICROPHONE PAGERの「MICROPHONE PAGER」(『MICROPHONE PAGER』収録)から始まっており、遊び心満載の曲なのですが、残念ながら、”地球史上初大作戦”はmission.1で止まっているようです。次なる作戦も期待しますが、Harlemコンピシリーズも『HARLEM ver.3.0』で止まっているようです。
ちなみに、THE BT'-Xに所属しているDJ MISSIEは比較的、日本語ラップの声ネタを使うことが多く、DJ MISSIEがスクラッチなどで参加していると、ついつい声ネタは何か聴いてしまいます。