第297回 WORD SWINGAZ「FLY AWAY」

Chill Side Vol.1

Chill Side Vol.1


今回と次回(id:dmworldhh:20060410)は、2000年9月29日にリリースされたコンピレーションアルバム『Chill Side Vol.1』から2曲続けて紹介します。


この『Chill Side Vol.1』は横浜にあるクラブLOGOSが設立したレーベルのコンピ盤で、横浜や札幌、仙台といった地方代表アーティストの作品が収録されています。激戦区横浜代表は、DJ FLESH & KOHEI JAPANという意外なアーティストがノミネートされていますが、今回紹介するのは、大阪のWORD SWINGAZです。


FUTURE SHOCKに所属し、最近こそは作品はないものの、案外、作品は多くリリースされています。
その中でも初期の作品で、プロデュースがDJ CELORYです。このDJ CELORYプロデュースというのが、私を悩ませているのです。


この曲、ラップのサンプリングが使用されている(と思う)のですが、それが効果的に使われているのです。
RYWとMISTA O.K.I.のヴァースの冒頭にサンプリングが入ってから、二人がラップするのです。あまりない形式ですし、私はとても気に入りました。


が、この元ネタがどうもわからないのです。たぶん、E.G.G.MANのラップだと思うのですが、この曲より前の作品を聴いても、同じ声ネタが出てきません。
常識的に考えると、この曲が発表された2000年9月29日前後以前になります。SOUL SCREAMやE.G.G.MANのソロ作品を調べてみたのですが、わかりませんでした。
声は新録かと思ったのですが、それならクレジットに名前があっていいはず。歌詞カードには、E.G.G.MANのリリックはありません。WORD SWINGAZ feat. E.G.G.MANとも書かれていません。
DJ CEROLYプロデュースで、E.G.G.MANのネタを使う線はわかるのですが、どうも私にはわかりませんでした。
この曲の直前に、SOUL SCREAM「ワードスクリーマーズ feat.WORD SWIGAZ / Free style session」(『ひと夜のバカンス』収録)があってクサいと思ったのですが、これではありません。
内容的には、SOUL SCREAMの定番「FREE WAY(自由街道)」シリーズかと思ったのですが(いちばん古いのはDJ-BEAT「FREE WAY feat. SOUL SCREAM」(『THE BEST OF JAPANESE HIP HOP vol .2』収録))、違いました。声やフロウで言うと、そんなに古い作品からではないと思います。
しかも、気になるのは、クレジットでこの曲だけ「Lyrics:」とあるところが、「Verbalized:」となっていることです。WORD SWINGAZはもう一曲「遊言導士 Theme From Word Swingaz」が収録されていますが、「FLY AWAY」だけ「Verbalized: RYW, MISTA O.K.I.」と書かれています。


別にどうでもいいっちゃ、どうでもいいんですが、ここ3日間くらいE.G.G.MANが頭の中でラップしているので、どうも気になってしまうのです。
この曲のからくりを知っている方は教えてほしいものです。
それにしても、どこかで聴いたことのあるフレーズなのですが…。