第296回 DABO「ZERO(MUKASEE MUKASEE MIX)」

PLATINUM TONGUE

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私は歌が下手です。
それゆえに思うのですが、なぜ地声と歌声が全然違うのでしょうか。当たり前のことなのですが、普段の声と歌が全然違うのが「詐欺じゃない?」と思えてなりません。
プロの歌手は声を加工したりしているので仕方ないのですが、カラオケに行って、声が全然違う人を見ると、どうも信じられないというか、違和感を覚えます。


J-POPだけでなく、ラップでも全然声が違う人がいます。当たり前ですが。
例えば、いつもハイトーンボイスラップのDELIは、普段の声は案外低いです。普段から、初期のDELIみたいな声でしゃべっている人がいたら、大したのどの持ち主です。


DABOはソロの作品や客演作品もかなりあるので、だいぶ聞き慣れてしまって、特に意識することもなかったのですが、新作『THE FORCE』のインタビューを聞いて、はっと気付いたことがあります。
DABOの声って、いい声だな、と。しかも、ラップとあまり変わらないんだけど、地声はいい声だなあ。


DABOの地声を聴ける作品で思いついたのが、今回の「ZERO(MUKASEE MUKASEE MIX)」です。シングル『ZERO』にオリジナルが収録されていますが、MIXの冒頭では、DABOの昔語りの朗読が聴けます。いい声です。


最近は、YOU THE ROCK★をはじめ、その声が買われてCMなどのナレーションに起用されたりするHIPHOP、レゲエアーティストが多くなってきます。明るい声ではありませんが、シブい声のナレーションにDABOの声はうってつけだと思います。