第293回 KRUSH FEATURING TWIGY「TWIGYの言い分」

カスタムCAR Vol.1

カスタムCAR Vol.1

  • アーティスト: オムニバス,イースト・エンド,HUGEASS#JAM,DJ#MA$A,GANG,ZINGI・フィーチャリング・3・ボール,下町兄弟,クラッシュ・フィーチャリング・コーイチロウ・サムカワ,DJ{CP.M}マーヴィン&M.J.RAA-DEE,全ラ
  • 出版社/メーカー: 日本クラウン
  • 発売日: 1993/08/21
  • メディア: CD
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1993年8月21日にリリースされた、日本語ラップ作品でも、かなり古い作品です。
(注:1995年に、キングギドラ空からの力』、RHYMESTEREGOTOPIA』、MICROPHONE PAGERDON'T TURN OFF YOUR LIGHT』というクラシックが相次いでリリースされたことから、95年が一つの区切りだと感じます)


カスタムCARという、現在も発行されている雑誌がプロデュースしたアルバムです。歌詞カードなどに車の写真が掲載されていますが、今から13年前の車なのに(素人目には)かっこよく見えます。それに引きかえ、肝心の曲は今と全然違って、明らかに古いです(が、決して悪いと言っているのではない)。
当時の人たちは、これを聴きながら、車で流していたりしたのでしょうか。しかも、このCDが地味にMIX CDのような作りになっています。


全部で10曲収録されていて、一曲目にDJ KRUSHのトラックに乗ってTWIGYが登場します。
それにしても、13年前から現在まで、常に第一線に立ち続けているTWIGYに改めて脱帽します。他の9曲にエントリーされているアーティストの何人が、現在も活動していることでしょうか。それだけ”激戦”だったということでしょう。
私が知っていてかつ有名だと思われるのは、EAST END(「E-DOUBLE」)やZINGI(「BAD YOUTH JUNGLE FEATURING 3 BALL」)くらいでしょうか。DJ MA$Aや下町兄弟、全ラ(=全日本ラップ連合会)は、知る人ぞ知るアーティストといった感じでしょうか(少なくとも、ここ数年で日本語ラップを知った人は知らないでしょう)。
もしかしたら、当時と名前を変えて、現在も活動している人もいるかも知れません。ZINGIにクレジットされているのも、MC仁義は変わりませんが、その他は「忍火凱、本気一MAR、LARGE、NICE」となっています。後ろの二人は3 BALLの人たちでしょうか。ちなみに、TURN TABLE担当にDJ-BASSがいます。


このCDや、同時発売されている『カスタムCAR Vol.2』の曲で、後にリリースされ続ける『The Best of Japanese Hip Hop』シリーズに収録されているものも多いです。日本語ラップ名クラシックシリーズも、意外と一雑誌のサウンドトラックからできたものなのかも知れませんね。


関係ありませんが、今作は「TWIGYの言い分」ですが、他にもMICROPHONE PAGERの「言い分」があったり(『〈ブレイヴ・ミュージック・ジェネレーションズ〉OMNIBAS#1?玄人はだし』収録)、G.K.MARYANの「俺の言い分 featuring UZI」(『続悪名』収録)「言い分2002」(『Keep On Movin’2』収録)と、いろんな人の言い分があります。