第255回 GIPPER『Melodyman』

MELODYMAN

MELODYMAN


今回から、また通常に戻って、手に入りやすい音源を、思いつくまま紹介していきます。今回はGIPPERを紹介しましょう。


私がGIPPERという名前を初めて見たのは、BENNIE Kの『ザ・ベニーケー・ショウ』でした。このアルバムには、シーモネーターSEAMO)やDiggy-MO’SOUL’d OUT)、Def Tech(これは意外な組み合わせですが)が参加していて、GIPPERもいわゆる”イロモノ”かと思っていましたが、全然違います。かなり本格的なウェッサイのHIPHOPアーティストです。『READY TO RIDE』『WEST祭2005~LIVE DVD & COMPILATION CD~(DVD付)』というようなコンピレーションアルバムにも作品が収録されています。


この『MELODYMAN』にも、実はBENNIE Kが参加しています(「Puppy Love pt. 2」)。しかし、同じアルバムに、BIG RON、RICHEE(GHETTO INC)やDJ PMX(DS455)も参加しています。BIG RONとBENNIE Kは全然違うフィールドに立っているような気がしますが、その間に立つのが、このGIPPERなのです。
PMXとBIG RON、RICHEEというウェッサイガチガチのメンバーによる「Chllin' Autumn」もさることながら、BENNIE Kとの「Puppy Love pt.2」もウェッサイな感じになっています。DJ RyuukiのTalk Boxもいい味付けになっています。


5曲中、唯一GIPPERソロの「Masta Funksta」は急にポップな感じに仕上がりましたが、再びPMXトラックの「El Nino」がタイトル通りのイメージなのに、やはりウェッサイな感じで面白いです。こういうこともできるんですね。
最後も、demiとの「Survivor」が説得力のあるメッセージソングとなっています。痛いところを突いてくるくらいの応援歌です。


たった5曲なのですが、中身は意外に濃いです。