第２３９回 Rhymester「Rhymester Is Mystic」

Music Is Mystic

女性レゲエシンガー、PUSHIMの公式サイトのディスコグラフィー（http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/pushim/disco/）によると、この『Music Is Mystic』が、日本初のワンウェイ・コンピ・アルバムだそうです。前にも説明したかもしれませんが、「ワンウェイ」は主にレゲエの手法で、同じトラック（レゲエではリディムと言う）を使って、違う曲を制作するものです。
もともと、PUSHIMが『Music Is Mystic』をリリースしていますが、そこが発端のようです。

豪華なメンバーが集まり、多くはレゲエ・アーティストの曲に変わりましたが、HIPHOP界からはPUSHIMと交流のあるDABOとRHYMESTERが参加しています。

レゲエのリディムにRHYMESTERが乗っかるという形になりましたが、キャリアも長いことがあって、さすがです。違和感ありません。さらに、アルバムの最後を飾り（最後のトラックは、それまでの曲をMighty Jam RockがMixしたものなので、実質は「Rhymester Is Mystic」が最後）、タイトルも「Rhymester Is Mystic」という、言ってみればずうずうしいというか、ふてぶてしいというか（笑）。

Rhymesterは長いキャリアながら、未だベスト盤を出していませんが、意外とこの曲がノミネートされてもおかしくないと思います。コンピレーション・アルバムとはいえ、他のアーティストの曲に、堂々とグループ名「Rhymester」を入れるとは大胆不敵です。