第109回 RIP SLYME「光る音 feat. YO-KING」

FIVE

FIVE


HIPHOPとROCKは全然接点のないような関係ですが、実際は多くのコラボレーション作があります。だいいち、ロックの人がラップを取り入れるだけで「ミクスチャー」と言われます。古くは、RUN D.M.C.AEROSMITHによる「Walk This Way」が有名で(もちろん、海外の作品ですよ)、日本ではSPHERE of INFLUENCESORA3000がカバーしたり(「WALK THIS WAY feat.SORA3000」)、同じタイトルの曲がいくつかあります。


さて、今回はRIP SLYMEYO-KING(元・真心ブラザーズ)の作品です。YO-KINGはもちろんラップはなく、hook担当ですが、こうしてRIP SLYMEに混じると、元々特徴ある声ですから妙になじみます。言い過ぎですが、RIP SLYMEのメンバーと言っても十分納得できるくらい合っています。


ちなみに、この曲はアルバム『FIVE』に収録されているのですが、ジャケットがいいですね。RIP SLYMEのメンバーを漫画家の赤塚不二夫さんが描いていて、これが実に特徴が出ています。さすがです。
RIP SLYMEのメジャーデビュー後数枚は、赤塚不二夫さんがジャケットを手がけていたのですが、途中で中断します。そして、最近リリースした、主にシングル曲を集めたアルバム『グッジョブ! (通常盤)』でまた復活します。これもまた似ている。というか、こっちの方がよく似ています。ILMARIは描きやすいと思うのですが、SUの特徴がよく出ていて、見てすぐにわかります。
ジャケ買い」という言葉があって、ジャケットのデザインにものすごくうるさい人もいるのですが、こういうデザインもアリじゃないでしょうか。


私の彼女はエレファントカシマシの大ファンで、CDはほぼ全部持っているし、ライブにも行きますが、HIPHOPアーティストとのコラボは絶対してほしくない、と言っています。
しかし、YO-KINGがこうやってRIP SLYMEと組んだり、ウルフルズのトータル松本もLITTLEと共演しました(「はつ恋の~What’s Going On~feat.トータス松本」)。私は「feat.宮本浩次 from エレファントカシマシ」の時代が来ると思うのですが、どうでしょうか。