第80回 ZINGI『TOKYO TRIBE』

TOKYO TRIBE

TOKYO TRIBE


また本格的に活動してほしいと思っているZINGIのアルバムです。1996年にリリースされたもので古い作品です。
今は「童子-T」を名乗っていますが、当時は「DOHZI-T」。やはり、今と比べて声が違います(声が若いし、高い!)。
およそ10年も経つと、いろいろ違いますし、逆にあまり変わらないなあ、と思う所もあり、不思議な感じです。
特に、多くのアーティストがフリースタイルで参加している「RHYME遊戯」は聴きごたえもあり、面白いです。


これは、ZINGIのメンバーに、NOROY(DANTE、SKIPP)、音戯(OCHI、LITTLE)、FUSION CORE(IQ、DEPAS、SPPITE)、RAPPAZ ROCK(BIG-JOE、WARA MAN)、POLEE-Kが参加しているのですが、今でも通じるのは、FUSION COREくらいでしょうか。
現在はINDEMORALで活躍しているSKIPPは、当時NOROYでした。しかし、声は多少若いですが、ラップスタイル自体はあまり変わりません(聴いてすぐに彼だとわかりました)。
音戯には、KICK THE CAN CREWを経て、今はソロ活動中のLITTLEがいます。最近ファンになった人はショックを受けるかもしれません。
FUSION COREのIQが全然違います。声に若干の名残はありますが、この声から今のIQを想像するのはかなり難しいです。
当時、名前が「POLEE-K」だった現・PAULY(INDEMORAL所属)も参加していますが、彼はあまり変わりません。不思議なことに、INDEMORALの二人はあまり変わっていないのです。


もう一人全然変わってないのが、MC仁義です。この頃と、最近のLITTLEのアルバム『LIFE』の「HARD硬派 Part.2」はほとんど変わりなく、がなり声です。さすがです。


声やスタイルが変わっているのは、単に時間が経っているからだけではなくて、意図的に変えた人もいると思いますが、昔の曲を聞き返すことは、アーティストにとって恥ずかしく感じるのではないでしょうか。
私は高校の時に放送局に在籍していたので、当時の自分の作品のカセットテープを持っていますが、10年ほど経った今は、絶対に聞きたくないですね。私はやっぱり恥ずかしいです。
声変わりは当時既に終えているのですが、やはり、高校の私の声と25歳の声は違います。それが、どういうわけか、腹立つというか、歯がゆいというか、むかつくというか、イライラします。
10年経っても自分の作品に胸を張れるというのはすごいと思いますが、どうなんでしょう。