第65回 MURO『20 STREET YEARS』

20 STREET YEARS

20 STREET YEARS


シンプルなジャケットデザインに浮かぶ「20」の数字。
今まで日本のHIPHOPでは、ベテランのアーティストを「10年選手」という言い方はありましたが、ついに「20」を突破しました。


MUROさんの先輩にあたる、日本HIPHOPの先駆者は他にもいますが、2005年現在で(最)前線で活躍している人は、MUROさんしかいないでしょう。


20年とはいえ、すでにベスト盤を2枚出してますから(『BACK II BACK-MURO BEST ALBUM-(CCCD)』、『BACK II BACK(2)-MURO BEST ALBUM VOL.2-(CCCD)』)、内容としては決して昔を懐かしむものではなく、現在のMUROサウンドになっています(ただし、「intro」の後の「UHUHUHUHUHUHUH!!!!!!」は、「MURO and TWIGYMicrophone Pager)」だけれども)。
そして、「元気があれば何でもできる!」じゃないが、「20年やれば何でもできる」で、何と鈴木雅之さんと共演を果たしております(「浪漫SOUL」)。


もちろん、K.O.D.Pのそうそうたるメンバーが参加していたり、懐かしいところでは、LORD FINESSEと共演していたりと(「音波奴隷」)、20年経っても、まだ衰えるところを知りません。


数々の苦難と共に、日本のHIPHOPと一緒に歩いてきたと言っても過言ではないMURO。どんどん若いアーティストが出現するのは良いことですが、現役バリバリの古参アーティストも大事にしなくてはなりません。改めて考えてみても、すごい人です。