第579回 RIP SLYME「One」

One

One


たまたまテレビで「ラブカツ」を見ていたら、この曲が紹介されていました。
グッとくる歌詞みたいな特集で、いろいろなJ-POPの曲が特集されていました。
個人的には「アレな番組だなあ…」「心に残った割には、すげえ新しいシングルからかよ」などと悪態つけながら見ていました。
そして、「つづいては、HIPHOPから…」とナレーションになった時は、「あー、ついに来た。チャンネルを変える瞬間が」と思いました。
「まあまあ、何はともあれ、曲名だけは聞いておくか」とほんの少しだけ淡い期待を抱いていました。


RIP SLYMEの「One」。


ああ、RIP SLYMEか。その辺りだろうなあ。SHING02とか降神とか言われてもね。
でも、待てよ。
確かに、RIP SLYMEの「One」は傑作だったよな。


番組では
「この世界に一つだけ 君は世界に一人だけ」というリリックが良かったと紹介されていました。
まあ、ありがちな歌詞ではありますが、曲全体のリリックを眺めても、心に訴えてくるものがあります。
それも、韻を踏みながらの歌詞制作ですから、簡単なようで、難しいことです。
しかし、リリック以上に傑作なのはトラックですね。トラックが素晴らしいし、このトラックのおかげでリリックが引き立っています。


いやあ、この作品も2001年リリースということで、だいぶ前の作品になってしまうのですね。
以前にも書きましたが、この頃の作品ってなんか傑作が多かったような気がするんですよね。
それは、ヒヨコがはじめて見たものを親と思ってしまう”すりこみ”現象みたいなもので、私がこの前後に日本語ラップを聴きだしたものですから、この頃の曲が心地よく思えてしまう。
だから、今年から日本語ラップを聴きだした人は、数年後に「2007年の作品サイコー」って感じちゃうと思うんですよ。


一昔前なら、お店に入って日本語ラップがBGMで流れていたら、誰の何と言う曲かすぐわかったんですが、最近はダメです。新曲を聴いても誰がラップしているかわかったのですが、最近はそれすらできません。
これには、私のライフスタイルが変わりつつあって、以前のように常時情報が入りにくくなってきたことと、日本語ラップが群雄割拠化していることがあるでしょう。
どちらにしても、「もう、おじさん、ついていけません…」


以上、グチでした。
いやー、新曲聴きたいっすね。