第502回 ZEEBRA, SUGAR SOUL「ZEUS 2000 Original Version」

ZEUS 2000

ZEUS 2000


本来ならば、今回Sugar Soulの「Garden」を書こうと思っていたのですが、ある重要なことがわかりました。
わたくし、この「Garden」を所有してなかったのです。
ベスト盤や他のコンピ盤に収録されてなかったかなと調べてみたのですが、ありませんでした。


なぜ、持ってないのに紹介しようと思ったのか、これには訳があります。まず、この「Garden」が流行っていた時期のあたりで、つまり大学時代になって、R&BやHIPHOPに興味を出し始めた時だったのです。たぶん、私がはじめて手にしたHIPHOP作品『ラッパ我リヤ伝説』よりも前のことだと思います。
そして、サークルのとある先輩がこういう音楽が好きで、サークル活動している時によくBGMとして何度も聴いていたからだと思います。
「全く同一の短いフレーズを何度も繰り返す(=ループ)という簡単な作業なのに、なぜ、曲として完成されているのか。すごい音楽だな」と素直に感動した記憶があります。


たぶん、当時はいろいろな音楽を聴いていたと思いますが、なぜか、DJ HASEBEやSugar Soulの作品ばかりが印象に残っています。オリコンのチャートでは上位でなくとも、いわゆるインディーズでは人気のあった曲で、「大学に入ると聴く音楽がやっぱ違うんだなあ」と思い、今でも「DJ HASEBEやSugar Soul=おしゃれ」というイメージが私にすりこまれています(その先輩も、おしゃれに見えたし)。


ですから、「Garden」やこの「ZEUS 2000」などを聴くと、当時のことを思い出します。まあ、団塊の世代吉田拓郎を聴くと熱い記憶を思い出すみたいに大層なものではありませんが、やっぱり今の音楽と作りが違うし(わずか数年でも!)、昔の曲はかっこよかったなあと、この時代の曲を聴くとそう感じてしまいます。


でも、安心してください。今、青春時代を過ごしている人たちは、あと何年か経てば「2006年の曲はよかったなあ」と思うはずです。私は、人生で思い出深い時代にかかっている曲が、その人にとって大事な音楽になるのではないかと思っています。ただ、私は吉田拓郎の音楽を聴いても素直に感動しますが。