第468回 TWIGY「MIRROR BALL REMIX」

AL-KHADIR (アル・ハデル)

AL-KHADIR (アル・ハデル)


TWIGYの初アルバムですが、今の活動を考えると、デビューとはいえ独特なアルバムだったと言えます。TWIGYのもつ世界観(ある意味、宗教観と言ってもいいか)は、トラックやリリックからも感じ取れます。だいいち、タイトルから言って『AL-KHADIR (アル・ハデル)』ですし、各INTERLUDEのタイトルはそれぞれ「月」「星」「水」「太陽」です。TWIGYといえば高音というイメージはありますが、アルバム全体のトラックがオトナ好みの心地よいものなので、聴きやすいです。宗教観とも書きましたが、別に変な先入観を持つ必要はありません。


さて、このアルバムの中で私が好きなのは、「MIRROR BALL」のREMIXの方です。オリジナルも収録されています。オリジナルは、ダンスホールにミラーボールの光が散らばるイメージにふさわしい曲です。ダンスホールとはいえ、決して激しいものではなく、テンポはスローです。
REMIXは、ダンスホールを飛び越し、星空や宇宙に光が散らばるような、よりスケールの大きいトラックで、こちらの方が好きです。


さて、『AL-KHADIR (アル・ハデル)』は1998年にリリースされたものですが、それから6年後にMIRROR BALLが復活しました。それはGORE-TEXのアルバム『RELOAD』に収録されている「MIRROR BALL 2004 feat. MICROPHONE PAGER」です。
MICROPHONE PAGER」復活か!?と胸が高鳴った記憶がありますが、実際はMUROTWIGYだけでした。
この「MIRROR BALL 2004」もTWIGYの「MIRROR BALL」シリーズを踏襲した感じのトラックです。GORE-TEX作品ではありますが、hookのコーラスなどからもTWIGYの良さもよく出ている曲です。