第259回 Dragon Ash『Lily’s e.p.』
- アーティスト: Dragon Ash,降谷建志,AIR
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2000/11/29
- メディア: CD
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
このブログでもさんざんDragon Ashについては書いていますが、先日のMEGUMIとKjの交際報道を見ていてふと思ったことがあります。
「俺はいつからDragon Ashを聴きはじめて、聴き終わったのだろう」
日本のHIPHOPは20年近くの歴史を持ちますが、リスナーの数が爆発的に増えたのは、Dragon Ashの(HIPHOPの舞台に)登場が大きいでしょう。これは認めざるを得ない事実でしょう。
私はDragon Ashから入ったわけではないのですが、時期で言ってしまえば、ほぼこの時期と言ってよいでしょう。
Dragon Ashのディスコグラフィーを見ると、私はたぶん「Let yourself go,Let myself go」くらいから聴きだしたと思います。そして、Sugar soulの「Garden feat.kj」でハマりました。
その後、シングルはことごとくチェックしました。ラッパ我リヤやZEEBRAとも共演し、こういったDragon Ash以外のアーティストにも興味を持ちました。ZEEBRAやラッパ我リヤのアルバムのゲスト→さらにそのゲスト→さらにそのゲスト、という連鎖反応のように。
そして、『Lily’s e.p.』。
『Lily’s e.p.』の後、しばらく時間が空いて『Life goes on』がリリースされます。ん!?あれ!?ちょっと音楽性を変えてきたけど、こういうこともあるか。ま、とりあえず、次聴いてみようか。
次に出たのが『FANTASISTA』。え?あっっ…。ちょっと…。違うんじゃねえの?
と思い、結果的にはDragon Ashを聴かなくなりました。
そして、例の曲でZEEBRAが怒りだす、と。
その後、Dragon Ash(kj)はさまざまなHIPHOPアーティストに非難されました。私と同じ気持ちだったかわかりませんが、「裏切られた」と思いました。
しかし、考えてみれば、彼らには罪はないのかもしれません。もともと彼らはロックから始めたのであり、生粋のHIPHOPアーティストではないのです。彼らの音楽に、HIPHOPのエッセンスを取り入れたかっただけです。ただ、その生半可な気持ちと、さらに、それが売れてしまったことが、現場たたきあげのHIPHOPアーティストは面白くなかったのです。
Dragon AshはHIPHOPリスナーの数を増やしただけでなく、現在も続くミクスチャー系にも影響を与えているというでしょう。そういうミクスチャー系はウケがいいわけで、またしても、たたき上げのアーティストは戦っています。
ただ、このブログを書きながら『Lily’s e.p.』を聴いていますが、今聴いても、やっぱり間違ってなかったと思います。『Lily’s e.p.』の前にリリースされた『Summer Tribe』も傑作じゃないですか。
今のDragon Ashもまたベクトルが変わったものの、まだ私には受け容れ難いものがあります。だけど、ある時期のDragon Ashの作品はほんと良かったですから、一日本語ラップファンとして、今回紹介した作品はオススメします。