第227回 般若『オレ達の大和』
- アーティスト: 般若
- 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
- 発売日: 2005/12/14
- メディア: CD
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映画「YAMATO〜男たちの大和」のサポートソングという、なんだかよくわからない触れ込みの曲です。
映画の主題歌は長渕剛が担当していますが(「CLOSE YOUR EYES/YAMATO-男たちの大和 主題歌-」)、般若は長渕信者であることは有名です。
かつて、長渕剛のトリビュートアルバム『Hey ANIKI!(CCCD)』にZEEBRAらとともに参加したことがあります。
私は映画は見てませんが、この曲を聴くだけで映画も含めて、般若の伝えたいことがストレートに伝わってきます。映画の話だけでなく、現在の世界の状況まで言及しています。般若の曲なのに、良い意味であまりHIPHOPっぽくない作品です。当然、ラップなのですが、そういった技法を飛び越えて伝わってくるものがあります。
この曲を主題歌にしても全く遜色ないと思いますが、曲のほうが映画よりあとでできたのでしょうか。北野武監督の映画『BROTHER [DVD]』に対して、”インスパイアード”ソングとしてリリースされたZEEBRAの「Neva Enuff」が思い出されます。
カップリングの「不夜城」「1990」も傑作です。どちらも、変わり行く大都会東京をテーマにした曲で、説得力があります。
今回はユーモアあふれるストーリーものは収録されていませんが、どちらの方向性にしても般若”らしさ”が出るという、面白いアーティストだと思います。