第112回  H☆G☆S☆P『H.G.S.P.』

H.G.S.P.  (CCCD)

H.G.S.P. (CCCD)


餓鬼レンジャーの2DJ、HI-SWITCH、G.Pによるコンピレーションアルバムです。同じ餓鬼レンジャーのMC、YOSHIとポチョムキンを敢えて起用しなかった意欲作です。その分、新旧のゲストが入り乱れたなかなか豪華なアルバムです。
例えば、「PLATINUM」では、HIPHOPのコンピ盤では必ず参加しているようなDABOと4WDの共演、「PRIDE!!〜アジアの星〜」で、はHI-D、Q、MINESIN-HOLD、RY-DOUBLE、茂千代といったメンバーで、まるでごった煮みたいに豪華に一曲に放り込んでいます。
中でも、「H☆G☆S☆P」では、これまたたくさん客演しているZEEBRAKM-MARKITによるUBGアンセムかと思ったら、なぜか山田マンも参加しています。ZEEBRAと山田マンという、なかなか結びつかない共演で、むしろ不思議な感じです。


どの曲も聴き応えがありますが、すっきりしていて良かったのは、ahhcoとSKIPPの「SHAKER SHAKER」です。ahhcoは、昔ASAYANのオーディションで有名になり、その後「勝又亜依子」で活躍したあの人です。以降、目立った活動はなかったようですが、現在はahhcoという名前でアルバム『made in love』もリリースしています。
ahhcoのボーカルも良いですが、女性ボーカルとSKIPPのラップが意外に合います。走馬党のINDEMORALですから、濃すぎて釣り合わないのではないかというイメージもありましたが、大丈夫です。考えてみれば、声自体は小気味良く、軽快なラップですから、そもそもは濃くないのです。走馬党にいるから、濃い(濃く感じる)のです。


豪華なゲストを呼ぶというこの路線なら、ぜひ第2弾も聴いてみたいアルバムです。