第102回 4WD『4-Ring Kudo』

4-Ring Kudo

4-Ring Kudo


声に特徴あるラップは武器になることもありますが、逆にあだになってしまうこともあります。
例えば、声にインパクトのあるUZIは、数々の客演をこなしてはおいしいところを持っていきました。しかし、はじめてアルバム『言霊(ことだま)』を出した時、「フルアルバムでUZIはつらい」という批判を受けてしまいました。
一曲単位での爆発力は強いのですが、その声で1時間近くのラップは、聴いている人もやられてしまうようです。


この4WDもインパクトあるダイナミックなラップです。よく「DMXばりのシャウト」と書かれてしまうようですが、少なくとも日本では、あの太い声のスタイルはそんなにいません(かつてZEEBRAもそのスタイルに似ていましたが、今は使いわけているようです)。
やはり客演作でも、そのインパクトについつい4WDに耳を奪われてしまいますが、その4WDもアルバムを出しました。
ただしミニ・アルバムですが。


ミニ・アルバムなので軽くさっぱり聴けるのですが、あの声がフル・アルバムになることを考えると、怖くもあり、楽しみでもあります。


UZIや4WDのラップをはじめて聴いた時は、「この人は普段からこんな特徴ある声なのかな」と思ってしまいましたが、インタビューなどの声を聴くと意外に普通です。昔は高音でならしたDELIも普段は思ったより低い声です。ラップになると声が変わる(声を変える)のですが、のどを痛めやしないかとちょっと心配になります。