第446回 OZROSAURUS「Hey Girl (DJ TOMO REMIX)」
- アーティスト: OZROSAURUS,CORN HEAD,MACCHO,KNOCK,DJ TOMO,DJ PMX
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2002/11/07
- メディア: CD
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前回(id:dmworldhh:20060904)、私がもう一つ書きたかったことは、「OZROSAURUSにおけるDJ TOMOの存在」です。
もとをたどれば、DS455にMACCHOが在籍していました。そして、OZROSAURUSを結成した時に、MACCHOはDJ TOMOを選びました。
そもそも、HIPHOPにおいて、MCとDJの距離感は微妙なものだと思います。ライブやレコーディングの際に、かならずDJ(もしくは、トラックメイカー)は必要なものなのですが、DJもグループのメンバーとするかしないかの違いがあります。欠かせないポジション(仕事)ではありながら、同じグループにしないということはHIPHOPではよくあります。
ですから、DJとMCをそれぞれ独立したものと考えてもいいのです。現に、同じグループに所属しながら、DJが独自でイベントをこなしたり、MIX TAPEを作ったりすることがあります。別に仲が悪いから、MCを自分のイベントに呼ばなかったり、MIXに自分たちの曲を入れないわけではありません。
さて、本題に戻って、今回の「Hey Girl feat. CORN HEAD」です。この曲はDJ PMXプロデュースです。そして、DJ TOMOのREMIXも同じシングルに収録されています。
本来ならば、DJ TOMOの方がオリジナルのような気もしますが、前回のように二人でプロデュースした経緯もあることですから、OZROSAURUSとして、DJはきっちりと決まった明確なポジションではないのでしょう。
実は、このシングル以降、DJ TOMOの存在が薄くなります。最新アルバム『Rhyme&Blues』に至っては、名前もありません。いったいOZROSAURUSに何があったのでしょうか。
詳しいことはわかりません。しかし、このDJ TOMO REMIXとオリジナルの「Hey Girl」が甲乙つけ難いほどの傑作なのです。ふつうオリジナルに比べれば、Remixが見劣りする(おまけ扱い)パターンが多いし、たまにRemixの方がとてもいいということもありますが、この「Hey Girl」のようにオリジナルとRemixが「がっぷり四つ」に組んでいる作品はほとんどないでしょう。
このDJ TOMOのREMIXはいろいろなドラマを感じさせる、象徴的な作品です。またいつか「DJ TOMO」の名を再び見たいですね。