第１２０回 N.M.U.「NITRO MICROPHONE UNDERGROUND」

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND[Def Jam edition]

日本のHIPHOPを聴きはじめると、NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDというグループに必ずぶつかります。そして、このグループには8人もMCがいて、その後もHIPHOPをしばらく聴いていると、イヤでも8人の作品にぶちあたり「この8人はすごいんだな」と感じると思います。
もし、「HIPHOP」という科目があれば、この8人は丸暗記してでも覚えなければいけない重要事項でしょう。もちろん、そんな科目はありませんので、紙に書いたりして無理に覚える必要はないですが、この8人の作品は非常に多いので、たくさんの曲を聴くことで自然に覚えると思います。
次回から、この8人から一人ずつ紹介していこうと思いますので、これから日本のHIPHOPにハマる予定の方はぜひ読んで（覚えて）ください。

まず、今回はこの曲からです。NITROはこのアルバムの前に『NITRO WORKS』を出しているようですが、このアルバムの方が有名です。グループ名と同じ「NITRO MICROPHONE UNDERGROUND」は、アルバムの冒頭を飾る曲で8人全員登場します。
実は、NITROのアルバムでも全ての曲に8人が登場するわけではありません。8名全員のラップは、最近でこそ数が増えてきましたが、まだまだ少ないのです。

このアルバムは、いわゆる「HIPHOPクラシック」というもので多くのHIPHOPリスナーが耳にしています。このアルバムには2種類あって、今回挙げたDef Jam Editionは比較的簡単に手が入ります。しかし、これより前に出たインディーズでリリースされたものは、今ではなかなか手に入らなくて、プレミアがついて取り引きされているようです。
Def Jamのアルバムはインディーズ盤より数曲追加したものなので、おトクなのですが、なぜかインディーズ盤の方が高く取り引きされています。
日本のHIPHOPはそんなに昔からあるものではないので、よほどのCDじゃないとプレミアがつきません。しかも、もともと流通枚数が少ないですから、早く手にしないとだんだん入手困難になっていきます。特に、メジャーでないものなどは今あるうちに入手した方がいいです。